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気まぐれで書いた小話と日記。詳細ははじめにのヨゥコソにて

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開店で日常風景?
ラストが無駄に甘くなった…

「おい、下手くそ」

「へ?」

「なんでそうなるんだ?」

「えーと、」

「貸せ…そして邪魔だ」

日曜日、昼。現在地、キッチン前。
システムキッチンとは程遠い、手垢まみれのシンクに油まみれのガスコンロ。
成人男性が二人も立てば、身動きすら取りにくい。端に置いた塩も取りにくい
一条はカイジの手からフライパンと返しを奪うとコンロの前に立った。

「ここは強火で、いっ…気にだな!」

フライパンの中身はいい匂いといい音を立てて宙を舞い、吸い込まれるようにフライパンの中に戻っていく
こんなに見せびらかす様に料理を作った事がないカイジは半分驚きつつ、半分不安だった。

「お、おい。そんなに…」

「こーしないと混ざらないんだよ」

料理をしないカイジくんには解らないかもなあと続けて一条はカカカッと笑った。
確かに。女子が見れば一発で惚れてしまうであろう一条の手慣れたフライパンさばきはよく見れば華麗なもので、隙がなかった。
ぼーっと見取れているカイジの鳩尾に一条の返しを握った肘が入る。

「何ぼけっと突っ立ってんだ。皿ぐらい出せよ」

そう睨み付けると何やら声にならない呻きを出し、腹を押さえつつ戸棚から適当に皿を出す。
カイジがはい。とまな板の上に置くと一条は眉間に皺を作る。

「どう見てもその皿じゃ間に合わないだろ!向こうの深い皿。あと台拭いとけよ」

へいへいと生返事を返し、注文された皿を出し、もたもたとちゃぶ台を拭く。
その最中でもフライパンから皿へ移る料理達から漂う匂いは思わずよだれが垂れそうになった。否、垂れたが手で拭いた。
料理を真ん中に置き、一条が炊飯ジャーを台に寄せるのを確認する。
一条は機嫌がいい時に飯を注いでくれる。
その動作一つでカイジが最近発見したちょっとした楽しみだった。

「流石俺。美味そう」

「うん、すげー美味そう…」

「待て。よ?」

「う…なんで」

「ほら」

今日はいい日だ。
カイジはそう思いながら一条の手から茶碗を受け取り、先程の一条の笑顔と昼飯を噛み締めた。

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